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3.2.大群■ 王「大群」の頂点に立つ者であり、顕現した暁には大群の力の源になると言われ、闇の太陽とも称される。呪物「五部大乗経」典の本来の持ち主である怨霊神。崇神魔縁(スガミ マエン)   最大最強の魔王。かつてはこの国の王であったが、自らの宿命を呪い、ありとあらゆる物への絶望を込めて経典に自らの血で呪詛を込めた願文を書き、その身を魔道に堕とした。復活後は「崇神魔縁」と名乗り(注1)、すべてを許し、すべてを殺すと称する寛大さと圧倒的なカリスマ性を持つ。  復活の儀式の際の星の位置が不完全だった為、儀式を行なった陣図から出られないが、それでも絶大な力を誇り、教主すらもまるで寄せ付けない。その力は神へと通じる力、「神通力」であり、一瞬で計都の腕をも?ぎ、絶対の不死能力を持つリオン・リンすらも純粋に力で殺すことが出来る。復活後は束帯をまとい、陣図の中に作られた御殿のような玉座に座っている(注2)。■ 教主王復活の儀式に必要な「五部大乗経」典を扱え、かつ儀式に力を与えることが出来るほどの圧倒的な力を持った、「大群」の上位5体の屍達。「大群」の中でも屈指の力を誇り、全員が「棺持ち」でもある。計都(ケイト)   「大群」の副将を勤める「大怨霊」。850年という時を経た、現存最古の強大な屍。その顔にはツギハギのような大きな傷跡が縦横に走るなど、恐ろしげな風貌と屈強な肉体の持ち主である。血を媒介とした呪い憑きであり、自らの血を糸のようにして自在に操り、車や大木ですら容易く両断する。また、触れたところから他者の体内の血を操ることも可能。敵にナメられる事を何よりも嫌い、性格は獰猛・冷酷・残忍でこそあるが、必要に応じて人間を群れに組み込むなど、合理性と冷静さも持ち合わせ、慎重に目的を達成する方針の持ち主である。  その正体は生前より王に仕えた忠臣「鎮西八郎為朝」その人であり、「計都」の名は王復活と言う大願のため、生前の名を封じていたがために名乗っていたものである。そのため、王への忠誠心は極めて強く、王復活に伴い、それまでの短慮と取れる性格もなりを潜め、忠臣としての性格がより強くなった。ただし、王のこととなると極めて感情的になるのは今も同じであり、特に強く当たってきた赤紗のことも、王復活以前のようにことある毎に殺そうとまではしなくなったものの、なお警戒視している。  彼の「未練」は王への忠義と主を守れなかった無念に他ならず、850年という歳月によってその未練は世に対する深い復讐心と呪いへと転化している。本気となった時には姿を変え、血で形作った圧倒的威力を誇る弓矢を使用するようになる。ディフロト・アイギス  * 年齢:生誕300年前後 * 誕生日:4月4日 * 身体:165cm・51kg 不明 * 好きなモノ:ハンバーグ、オムライス、誇りあること、日本映画(特に時代劇もの) * 嫌いなモノ:誇りのない行為、飛行機での移動 * 特技:種とばし、ダーツ(この2つだけはグレゴリオに勝てる)  ヨーロッパ最強最古の悪霊王(ヴァルコラキ)の一族である「不死王(ノーライフキング)」。王復活の儀式に必要な「大神殺し」を持って来日、大群と合流した。外見は美少年で、日本の文化が趣味。王の力の根源にこそ、一族の王国復興と自身が「頂点」に近付くヒントがあると考え、それを突き止めるために協力している。  大群に与してこそいるが、あくまで協力者であり、完全な王の配下になったわけではない。しかし、王のあまりにも圧倒的過ぎる力の前に、一応は命令に従っている。  現在はグレゴリオと共に「大群」に加わっていない屍を狩りに行っている。彼は「不死者の王」として「死者を集め従える」能力を持っており、この能力によって「大群」の戦力増強を図っている模様。リオン・リン   超越者たる仙人がさらに「死」を克服するために自らを精製して成り果てた存在、「僵屍仙」。単行本2巻の書き下ろしページで初登場した屍で、チャイナドレスを着た美少女の姿をしている。無邪気な振る舞いの中に屍としての狂気的な思想も併せ持つ。「大群」の本拠地を守っていたが、王の復活後は戦線に参加する。  その体には十の「死」(焼死など)を具現化した鬼が宿っており、リオンをその対象となる「死」から守っている。鬼の力は強力かつ完璧で、どんな武器を使っても、たとえリオンが無抵抗であろうとも、十の死に該当する方法では誰も彼女に傷一つ与えることは出来ない。十の死に該当しない殺し方をするか、祟神魔縁のような神通力を使わなければリオンを殺す事は不可能とされている。  好みの装飾品はシルバーリング。呪いの媒介もそれを使っているが、一度使うと壊れてしまう為、その都度造り直している。ミラム・バルドゥ  *好きな物・カレーライス  崇拝する女神に速やかに生贄を捧げる為に生まれた超人的な暗殺者たちの頂点に立つ存在、「インドの死戦女神(カーリー)」。インド人美女の屍で、常にブツブツと独り言を口にしているが、その内容は定かでない。「大群」には後述の作戦のため、その命を投げ出すことを前提として参加することを求められていたが、彼女は赤紗の絶望と決意を目にし、彼の姿に興味を抱いたことから了解の上で参加した。  「夢」「悪夢」を媒介とする呪い憑き。常に目を閉じており、「肌」の感覚で周りの状況を把握しているらしい。そして、普段は閉じられている目が見開かれた時こそが彼女の呪いが発動する条件である。彼女と目を合わせたものは深い幻覚の中に取り込まれ、次第に五感をすべて失ってしまう。  その他の仕掛けとして、粉末状にしたミイラから作り出した呪いの粉で自分の姿を模した暗殺者たちを構成し、操ることができる。それらの材料も往時の暗殺者のものであり、未練もそれに由来する。さらにこれを応用して、自身も暗殺者としての本来の姿と称して、作り物の8本の腕を作り出し、本来のものに加えて計10本の腕にそれぞれ肉斬り包丁を持った姿を取る。  それらは闇雲に攻撃を仕掛けても粉が飛び散るだけで倒すことはできず、ミイラに含まれている幻覚作用を持った成分を飛散させるだけになる。また、粉を吸い込むことでさらに深い「悪夢」に陥り、最終的には蓄積した粉によって身体を内部から破壊される。  光言宗本山に大量の分身込みの単身で乗り込み、場を大混乱に陥れるも、マキナとオーリに本体を発見され、彼女らと交戦。が、それも圧倒、応援に駆け付けた神佳とも互角の勝負を繰り広げた。しかし、オーリに本体を見破られたところを神佳の呪いで一刀両断にされて敗れた。その際、死んだかに思われたが、脳は完全に死滅していなかった。光言宗の女性の身体に憑依し、ロギアと協力して本山の深部に侵入、自らの血肉と引き換えに光言宗本山を清浄に保つ源泉を悪夢に侵し、結界を破壊した。■ 七星北斗(ほくと)   声:藤村知可 * 本名:不明 * 年齢:生誕80年前後 * 誕生日:不明 * 身体:154cm・44kg AB型 * 好きなモノ:人、祭り、りんご * 嫌いなモノ:孤独 * 特技:動かないこと(1週間以上、同じ姿勢のままでいられる)  「七星」の要にして頂点に立つ存在、第七星。最強の七星。教主の一人。左目から頬にかけて北斗七星の徴を宿している。見かけこそ裾と袖口が朽ちた巫女装束に身を包んだただの少女に見えるが、その眼は全ての本質を見極める。その行動原理は屍の根源「未練と妄執」であるとされ、多くの屍を魅きつけ、「七星」という群れ自体が北斗の広告に過ぎない。「七星」に属する屍たちもまた彼女にただならぬ思い入れを持っている模様である。いつもボーッとしているが子供のように純粋かつ気まぐれな性格で、一度何かを決めるとその目的を果たすまでやめる事は無い。また戦いを始めると敵味方の区別なく容赦なく暴れまわる。  「王」にこそ一蹴されたものの、「原初の体術」と評された格闘技術を見せ、四肢を千切られてなお喰らいつく執念を見せた。その性質上全く制御が効かず、王復活の儀式においても、参加すべき教主でありながら他の教主を殺しかねないという理由で呼ばれなかった。最近はますますおかしくなり、まともに会話も出来なくなっている模様。狭間の事を「むしさん」と呼び話し掛けるなど、一応他者の存在を認識してはおり、辛うじて意思の疎通は出来るらしい。 アニメでの設定   かつて人身御供として殺されたことが判明。殺された直後に屍として覚醒し、村人達を虐殺した。北斗は相手を死ぬために生まれ何も思わず死んだため性も未練もない。狭間曰く『死そのもの』。また、自分がされた唯一のことが殺されることであるため、北斗にとっては相手を理解しようとすることは相手を殺すことと同義であり、北斗が興味をもった人はまず殺される。   実は星村の生まれで、人身御供にしたのも星村。そのため眞姫那とは血縁。(北斗本人が意図したところではないだろうが結果的に星村に復讐した形になる)北斗の屍化から屍の存在を知り、星村は光言宗に帰依するようになる。ちなみに生前から北斗七星の印は顔に刻まれていた様子。   屍の頂点と称されるだけあって戦闘力は凄まじく体術だけでもマキナを凌駕するほど。また黒いオーラのようなものを両腕から噴出させ、これによって掴んだ者を消滅させたり、生気を奪うこともできる様子。屍姫にされてからは奇想蓮華のように腕を展開する。   光言宗開祖の書いた『屍法姫経典』の原典を用いて赤紗が自分の屍姫にしたが、赤紗が再び響の屍を見て、二度と屍姫と契約しないと誓ったことを思い出し、後悔したことで北斗との縁が切れ、再び屍となったため赤紗を殺害する。その後狭間と合流し、逃げ伸びる。狭間(ハザマ)   声:大川透 * 本名:なし * 年齢:生誕400年前後 * 誕生日:不明 * 身体:182cm・80kg 不明 * 好きなモノ:人間の殺意、悪意 * 嫌いなモノ:聖者(自称含む) * 特技:読心術(心理学)  「七星」頭目、第一星。顎から首にかけて北斗七星の徴を宿している。口周りに髭を生やし、羽織を羽織った和服の男。多数の蟲の屍を操るが、実際は蟲を操る屍ではなく「屍の蟲の群れそのもの」が狭間である。表に見せている自身の人に見える肉体の、主に両腕をムカデやミミズと言った蟲に変えて攻撃する他、自分自身でもある蟲の群体そのものが武器となる。王復活の儀式では北斗に代わって儀式を遂行する5人の教主の1人を務められるなど、教主とも遜色の無い実力を持った強大な屍。北斗との出会いの経緯は不明だが、屍の根源である「未練と妄執」そのものである北斗に惹かれ崇拝しており、彼女の広告塔となりうる程の「性」を持ち、そしてそれを何よりも優先させる屍たちを集め、「七星」を作った。  「理」と「知性」を兼ねそろえた「七星」としても珍しく激情に走ることはないが、滅びすら楽しみと見込む歪んだ快楽主義者である。根源的な執着や衝動を見せる相手には満足げな笑みを浮かべ、たとえそれが満身創痍の敵ですら見逃すことすらある一方で、愛や想いといった人間的感情を見せる類の人間や屍姫に対しては夾雑物が混じった下らないものと切り捨てる。すべては「性」のためと掲げる「七星」のまとめ役であり、「七星」の「今、この時に従うこと」を定めたのは彼に他ならない。一方で目的のためなら計算高く立ち回っても見せるなど、食えない様子も見せる。  赤紗の過去と深い関わりを持っているらしい。 アニメでの設定   赤紗達契約僧と屍姫を嵌めて200体以上の屍と戦わせた張本人。これが切っ掛けで赤紗の屍姫である響は108体の屍を殺し、破壊の屍となる。   壬生貞比呂の座壇術法により瀕死の重傷を負わされ、赤紗の屍姫になった北斗にも攻撃されたが脳は破壊されておらず、北斗が赤紗から解放された後は再び彼女と合流した。雷輪(イズワ)   「七星」第四星本編での記述はなし。第34話扉絵及び七星の徴からの推測。舌に北斗七星の徴を宿している。顎に無精髭を生やし、フード付きのパーカーを着た男。棺を利用して、自らの呪いを増幅させ「ひそひそ様」という幸運を与える都市伝説になりすまし、携帯電話をかけてきた相手を殺していた。性格として、不遜で高慢な態度を常に崩さず、自信過剰な様が窺える。  呪いをかけた電話を媒介として、自分の分体を作り出す事ができる。マキナをも圧倒する程の戦闘力を誇ったが、その高い能力故に油断して「棺」を失い、動きを止められたところをマキナに殺された。赤紗曰く、その能力は大群内では上の下に位置するとの事。  かなり早い時期に死んでいるため、7巻の巻末おまけ漫画では他の「七星」たちに存在が無かったことにされつつある。アニメにいたってはオリジナルキャラ「湖惑」にその位置を取って替わられ、登場すらしなかった。重無(エナ)   声:新野美知  「七星」第五星。腹部に北斗七星の徴を宿している。巨大な鈴を持ち、眼鏡をかけた美少年の屍だが、なぜか「天才美少女口寄せ師」と自称している。性格は極めて嗜虐的で色々と問題はあるが、口寄せ師としての能力は高く、生者の怨霊(生魎魅(いきすだま))を作る技術を応用して多数のヒトガタを作り出した。手にする鈴は死霊の手によって高速回転し、敵の身体を抉る武器にも、敵からの攻撃をはじく盾にもなる。  前述した通り彼の『呪い』は生魎魅を操ることであるが、戦闘においてはより平易な、前段階の呪いである死霊の操作を多用する。現世の「理」に縛られない屍やヒトガタは彼の意のままとなり、屍姫に対しても、一度に10秒と言う極めて短い時間ではあるが、死霊を憑依させることによって身体を何度でも自由に操ることができる。この操作は対象が現世よりかけ離れるほど、その効力はより強化されるものである。  元は芸術家である師の助手を務める庵(イオリ)という名の少年だったが、死のあがきから生まれる生の輝き、ひいてはそれすらも凌駕する「死という妄執」に憑かれた師によって絞殺されてしまう。その後、師は庵の死体を山奥へ運び、彼を使って作品を仕上げようとした。師は力尽き、少年は屍として復活する。その師の名前こそがエナである。復活した重無は師の妄執を引き継ぐかのように各地で少年少女を誘拐、殺害し作品を作り続けるが、後に北斗に妄執を向けるその有様を狭間に見出され、七星の一員となった。  前述したとおり、「重無」は「庵」の死体に別人の「未練」が宿った結果、誕生した屍である。よって、その「呪い」も脳に依存することなく、全身を破壊されるまで存在できるという稀有な屍となっている。そのため、依海高校で行われたマキナとの闘いの中で、通常の屍であるなら死ぬほどの損傷を受けてなお生き続け、「重無」の性格を表しその呪いも強化されていった。しかし、死闘の末、遂に「重無」という未練は消滅し、残った「庵」の身体は挟間が回収した。  好物はホタテ。 アニメでの設定   美に執着するあまり己の醜さを認められなくなり自殺したことになっている。また、体も多くの死体を集めて作り上げたものということになっている。忌逆(イサカ)   声:土師孝也  「七星」第三星。左手に北斗七星の徴を宿している。白髪をオールバックにした、顎の割れている初老で長身の男。額には深い皺が刻まれている。服装としてはスタンドカラーのシャツの上にコートを着用。  見かけこそ落ち着いており、学者然とした雰囲気や老獪ささえ見せるが、慇懃無礼な言葉遣いと時折見せる嗜虐的な表情からある種の陰険さと残酷さを見出すのは容易である。彼は多くの屍に見られる直接的な妄執でなく、自ら作り出す、呪い「陣地」の中で相手を弄び、観察することを楽しむ。  彼の「陣地」は自らの悪夢を具現化したもので、一度その陣地に入れば彼の許可がなければ入ることも出ることもできず、陣地内の構造を指先一つで操ることもできる。また、その効果範囲も依海高校の校舎をすっぽり覆うほどと、屍全体から見ても破格のものである。  生前は富豪だったが、己の退屈を紛らわせるために数多の人間を檻に入れて猛獣に殺させていた。彼の「陣地」の形態はここから来ているものと思われる。しかし北斗に出会い、殺され屍となったことで退屈から解放され、それ故北斗に対して狂信的なまでの信仰心を持つ。忌逆の「性」は退屈を殺すことである。  マキナ、オーリらを自らの「陣地」へと誘き寄せ取り込むことに成功したが、マキナの「呪い」で「陣地」を破壊されてしまい、最期はマキナに頭を撃ち抜かれて死亡した。歪質(ヒズチ)   声:鈴木達央  「七星」第二星。少年の姿をした屍で、髪の一部を編んで房にしている。凶悪な性格だが喧嘩っ早く、頭屋からは「少年チンチン君」などとよくからかわれている。 アニメでの設定   オープニングから背中に北斗七星の徴が宿していると推察される。オーリの母に殺された赤子が屍となった存在とされている。そのため生者であるオーリに激しい憎しみを抱いている。オーリの母にさらわれ死ぬまでの間何も口にすることができなかったことから生まれた「喰うこと」であり、餓鬼の様な未練または性を有する。または黒猫と同じ親から引き離された事からくる「愛されること」である。戦闘力は高くマキナですら反応できない程の速度で接近し、彼女を拳打の一撃で気絶させ、低級ながら巨大な屍を片手で屠る程。オーリを屍に変え、誘拐した子供達を食らわせることで苦しめようとしたが、黒猫の予想外の行動、そしてマキナの参戦によりオーリが生者としての道を選んだことで瓦解。激昂してオーリに挑むも、マキナのフォローを受けたオーリの錫杖による一撃を受け、消滅した。屍としての本性を表した姿は通常時よりも巨体になり、伸縮及び変幻自在の両腕を使った戦闘を行う。頭屋(トーヤ)   声:諸星すみれ  「七星」第六星。身体は長身の人間だが首から上が五つの風船からなっており、そのうちの一つに落書きのような六つの目と歯をむき出した口(北斗七星の徴)が描かれている。口元は動くらしい。丁寧な口調とは裏腹にかなりの毒舌家。未練(性)は「他の人にも幸福な死を分け与えること」。 アニメでの設定   その正体はあどけない幼女。家は貧困だったらしく、幸福な生活ではなかった。両親が最後の思い出にと彼女を遊園地へと連れて行き一日中遊んだのだが、観覧車に乗ったときに両親によって無理心中に巻き込まれた。幸福を求め幸福の中で死んだことが彼女の「性」の源となっている。湖惑(コワク)   声:早志勇紀  アニメオリジナルの「七星」。七星の徴の位置は「雷輪」と同じ位置である舌と、数珠の一つ。修験者のような姿をしており、生前は僧侶であったらしい。原作の死面の役割である大麟館襲撃を赤紗と共に行い、景世を死に追い込んだ。  変幻自在な体の性質を持ち、赤い霧に似た催眠ガスを散布することによって周辺住民を眠らせたり、果ては引火物に似た状態にまで変化させることが出来る。また、如何なる箇所に銃弾を撃ち込まれても即座に再生すると言う離れ業も見せた。死面と同様に景世の捨て身の攻撃によってダメージを負った後、奇想蓮華内に保存された屍の肉を取り込んで異形と化すも、直後に「呪い」によって強化されたマキナの手によって葬られた。  彼の身体のからくりは脳髄が首にかけられた数珠の一部に擬態していたためであり、それを見破られたことが最後の敗因となった。■ 屍穢人(エジン)   「大群」に属する群れの一つで、カラスの集合霊。その体は数千の黒い羽によって形成されており、物量を生かし、徹底的に逃げに徹することで、神佳の足止めを行った。最終的には敗れるが、彼女を2日間も足止めした事に満足して消滅する。死面と同じく「棺持ち」でこそなかったものの、「大群」内では強力な部類の屍であったとのことである。死面(しめん)   計都の部下。赤紗と共に大麟館を襲撃して、景世を死に追い込む。武器は長柄の鎌。正確には屍ではなく、自立した思考と肉体を持つ怨霊ということだが、性格は屍の大概の域に入る。内包する肉に憑依する能力を持ち、この能力で他人を操ったり、他の屍の肉を取り込んで自身を強化する。  景世の死に怒り、「呪い」を発現させたマキナに肉体のほとんどを破壊され、残った一部は赤紗の新たな「棺」を作る材料にされた。グレゴリオ・ヴラウブニル  * 年齢:生誕300年前後 * 誕生日:12月25日 * 身体:191cm・72kg 不明 * 好きなモノ:ローストビーフ、ワイン、騎士道精神 * 嫌いなモノ:誇りのない行為 * 特技:賭けごと(完ペキなポーカーフェイス)  アイギスに仕える青年の屍。主人であるはずのアイギスを「ロト」と呼ぶなど、言葉遣いは対等もしくは辛辣でさえあるほど不遜で、その態度はまったく遠慮しないものであるが、それは彼をより良い方向へ導く為に厳しく接しているのであり、彼には絶対の忠誠心を持っている。  容姿として黒のロングヘアーと合わせたかのような黒のロングコートを身にまとい、普段からほとんど表情を変えることがない。武器として、黒いサーベルを使う模様。■ 呪術者鹿堂赤紗(ししどう あかしゃ)   声:宮本充 * 年齢:26歳 * 誕生日:11月4日 * 身体:173cm・60kg A型 * 好きなモノ:豆腐(湯葉、豆乳)、読書、静かな場所、占い * 嫌いなモノ:最新電化製品(分からないから苦手) * 特技:速読、暗記  元・光言宗権少僧正筆頭の僧侶。高峰の下で修行していた頃は景世や貞比呂と同室であり、兄弟子である景世に敬愛を抱いていた。当時は将来を嘱望されていた模範的な僧であったが、5年前にとある小規模な屍の群れを討伐するため結成されたチームに加わった際、起こった事件により光言宗から背信、当時療養中であった自らの屍姫をも殺している。以後は長く行方をくらませてきたが、景世の元に現れ、自ら「大群」なる群れに所属していること、それは光言宗を滅ぼすためであることを明かした。  赤紗のそれを加えて8名もの屍姫を投入したに関わらず、討伐隊がなぜ全滅したのかも、彼と彼の屍姫のみがなぜ生き残ったのかも、討伐隊の死に様と屍姫の有様の異様さも不明のまま、彼は黙として語ろうとしない……。ただ、わかることは彼が光言宗と屍姫を強く憎悪していること、その瞳の奥に宿る絶望が、屍のそれよりずっと重く、深いことだけである。真の目的も「死の国」建国の果てにあると述べており、光言宗を潰すこともその目的の一部に過ぎないらしい。  「大群」においては当初、強力な屍を発生させ、群れの拡充を図る仕事も担っていたが、生きた僧侶の参加が不可欠であった王復活の儀式に参加したことをきっかけとして、王に「死の国」建国の案を献策する他、各方面への作戦立案や指揮伝達等の役割を表面化させている。よって、彼の行動は単なる狂気だけでなく、屍の間を立ち回って先を見通す確かな判断力と強固な信念に裏付けされた実行力、何より忍耐心を備えた性格に基づくものと言える。ただし、根は意外と素直らしい。  常に長着物と羽織の色無地を着用しており、そのためか戦闘において近接戦を好むタイプではない。自作の法具や道具を駆使し、後述の座壇『奇想蓮華』を使用した戦い方をする技巧派。  アニメでは、難病で死んだかつての幼馴染であり恋人・詩条響(声:東山麻美)を屍姫としていた。2人は強く、宗現と神佳をも凌ぐとも言われていた。そして狭間の策略で200体以上の屍と戦い、108体の屍を殺すが、響は未練も執着もない破壊の屍となり、仲間の契約僧と屍姫を殺す響をとっさに錫杖で倒してしまう。そして光言宗に絶望し、響への償いとして背信僧になり、狭間たちに協力する形で光言宗を潰そうとする。 ; 奇想蓮華   赤紗の使用する座壇。光言宗を抜ける際に本山から奪った1級の触媒である経典を媒介として増幅された能力である。概要は自らの手で殺した屍の「呪い」を保存し、壇に閉じ込め使用すること。屍と比べ、威力と精度こそ落ちるものの、非常に強力。名称の由来は屍が四方に突き出した腕がまるで蓮の花のように見えるため。   また、「棺」を触媒として得ることによって、物理的に実体化させた「肉玉」に応用することも可能。その全体像は人面がいたるところに付着した巨大な肉塊であり、これ自体も質量を持ち攻撃する事が可能である。また、肉の一部を切り離して独自に行動させることもできる。   取り込んだ屍が生前に有していた技能を使用することも可能であり、大工仕事などにも運用されている。   当然、外法中の外法であり、その反動は術者本人にまで及んだ。当初、触媒として使用していた経典すら消失したほどである。後に新たに作成した「棺」を触媒として得るとその影響は軽減されたようではある。これには棺の材料として、自らと同じく人間である景世の肉体の一部を使用できたというのが大きい。ロギア・C・ギュスターヴ  * 年齢:27歳 * 誕生日:10月31日 * 身体:180cm・76kg AB型 * 好きなモノ:コーヒー(ブラック)、羊肉料理、気の強い女の子、チーズ * 嫌いなモノ:納豆 * 特技:手先の細かい作業、徹夜  自ら「人形使い」を名乗るブードゥーの邪術師(ボゴール)。「神になる法」(即身成仏)を教授してもらう為に赤紗に協力している形で「大群」に参加している。「神」もしくは「死」に対して強い興味を抱く典型的魔術師の一人であるが、言動は意外と軽く、飄々とした雰囲気を持ち、結構へたれた様子も見せる三枚目である。 赤紗に対しては同じ穴の狢と言う同属意識も持っており、次第に友情らしきものが芽生えさせているようである。  赤紗と同じく人の身であるので「大群」の中では何かと浮きがちであり、また戦闘においても屍には及ばないため、ブードゥーの様々なスキルを利用した裏方仕事が彼の「大群」における主な役割である。本人曰く「専門は生きてる人間」だそうだが、戦闘において「イェン」という名の少年のゾンビを使役したり、薬品を混ぜた赤土を媒介にして肉のように仕立てることによって死者の未練を実体化させる事まで出来、他に専門外とも思える腹中虫すら取り扱っている。また、「大神殺し」に付肉し、使用可能な状態にしたのも彼の仕事である。  初登場した際には黒い礼服にシルクハットを被り、その上片眼鏡と仰々しい服装を取ったが、これは彼の神の「仕様」と称したため、彼本人のセンスではないらしい。この服装からおそらくは彼の神はゲーデ、またはゲデと呼ばれるヴードゥーの死神だと思われる。事実、その後はラフな服装を度々見せている。1.祟りの神たる魔王という意味。『縁』という字には王という意味が込められている。2.玉座は鹿堂が奇想蓮華を使い、大急ぎで作った。奇想蓮華の中に元大工の屍がいたらしい。
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